ネットワークビジネス(MLM)をはじめた結果の失敗

収入がない状況がストレスに

私は埼玉県内に住む26歳の男性です。

少し前まで同じ埼玉県内に本社を置くとある印刷会社に勤めていた元サラリーマンです。しかし、諸事情があって少し前にちょうど仕事を辞めざるを得ないことになってしまいました。そしてその結果、私は「無職」という状態になってしまいました。そして、すぐに転職活動をはじめたというものの、無職としての生活を続けていくうちに出費がずっと増え続けていくばかりで収入がない状況がストレスになっていき無収入であり続けることを不安視し、できることから少しずつはじめようと思い、副業をはじめることを考えていました。

先輩に紹介された副業がネットワークビジネス

どんな副業が自分にとってふさわしいのかを考えると同時に、毎日生活をしていく上ではなかなかお金を使わずに過ごしていくのはかなり難しいなと思って悩んでいる時にたまたま付き合いのある先輩に紹介された副業がネットワークビジネス(MLM)でした。

そのネットワークビジネスは私も以前から名前だけは聞いたことがありましたが、それがどんなものかは知りませんでした。しかし、その先輩の細かな説明を受けて、いわゆる「連鎖式販売方法」というもので、自分が紹介した人がまた誰かに製品を紹介すると自分のところにもその何割かが入ってくるというシステムでなりたっているものだと知りました。

仕事としてのシフトなども決められておらず、自分の好きなタイミングで好きなときに好きなだけ活動できるということもあり、そのお手軽さと便利さがその時の私にとってちょうど良いと思い、私は転職活動と並行してネットワークビジネスをはじめました。

勧誘活動をし続けた結果

1日の具体的な作業時間というよりも「どれだけ紹介するか」というだけだったので私にとっても都合が良かったのです。「空いた時間を使って自由に活動できる」というところが非常にありかたく、手軽にはじめることができました。私は仕事を辞めてすぐにネットワークビジネスをはじめました。そこの製品がすごいと思ったのと、お金の欲しさにはじめました。私は「自分の子供」を作るためにせっせと活動していきました。

学生時代の親しい友人、そんなに親しくない友人、卒業してから1度も会ってない友人たちにも勧誘をしていきました。同じ言葉を決め台詞のようにしてとにかくとにかく勧誘活動をし続けていきました。

ネットワークビジネスをはじめて2ヶ月で高校時代の友人が早速買ってくれました。さらに、孫、ひ孫まで5ヶ月ぐらいの間で増やすことができたので私は約半年の間に10万ぐらい稼ぐことができました。

「短期間で楽して稼げた」という経験が完全に私を調子に乗せました。友人たちになりふり構わず誰でもとにかく声をかけて勧誘をはじめました。その時の私は「友人たち全てがお金にしか見えていなかった」という状況でした。そんな状態だったため、友人たちは次第に私を避けるようになっていきました。

「変な宗教の勧誘をされる」「詐欺まがいの活動に関与させられる」などの噂が広まり最終的にら誰も私に会ってくれなくなりました。私は必死になって「そんなことない」と思っていても弁解の余地は全くありませんでした。「もう2度と連絡してこないでほしい」とまで言われました。

結果的には新しい仕事を始めるまでの繋ぎとしては十分すぎるぐらい稼ぐことはできたのですが、それと同時に友人たちも何人も失いました。自分の欲に目が眩んで大切なことが見えなくなってしまっていました。

今も微々たるものですが収入がはいってくる

それ以降は新規開拓という意味でのネットワークビジネスの勧誘活動はやめ、それまでで作ったネットワークでのみ副収入を得るだけにしました。そういった意味で今も微々たるもんですが副収入はありますが新しく「自分の子供を作る」という意味ではネットワークビジネスはもう辞めました。

今となっては後悔しています。本当に仲の良かったかけがえのない友人にも「もう会いたくない」とまで言われました。失って初めて気づいた大きな後悔でした。
ネットワークビジネスは「特に苦労しなくても連鎖式で稼ぐことができる」という意味ではやりやすい副業だと思います。サラリーマンのように日々忙しくしていても空いた時間で活動できるのでありがたい副業かもしれません。

しかし、誰に声をかけるか、どれぐらいの度合いで声をかけるかなどの判断を間違ってしまっては私のように大きな失敗をしてしまうことに繋がってしまうと思います。

そういったこともあり、私個人的な感想としては「楽して稼げるありがたい副業ですが、失うものも大きくなる可能性があるのでそこまでおススメはできない」というのが本音です。

ネットワークビジネスとは意外と誰もが一度は耳にしたことがあると思いますが、その内容は知れば知るほど興味深いと同時に、本当に自分自身がネットワークビジネスの活動をはじめてその先に後悔しないかどうか、ということを考え、納得しない限りはいずれ友人たちが1人もいなくなってしまう可能性も十分にあるほどリスクの高いことだと思います。